はじめてのレポート制作 ~初動準備編~
「はじめて統合報告書・サステナビリティレポートを発行したい」
「人的リソースが限られるなか、何から手を付けたらいいのだろうか」
「自社に合った手法で、着実にレベルアップしていきたい」
「自社らしさを言葉やデザインで表現したい」
・・・そんな情報開示のお悩みを抱える企業のご担当者様に向けて、今回は、制作会社を決める前にぜひ取り掛かっていただきたい初動準備「4つのステップ」をご紹介します。
STEP1
目的・対象を明確にする
「とにかくレポートを作らなきゃ!」ということにとらわれて、明確な目的・対象、活用方法を定めずにスタートしてしまうと、制作途中で社内のさまざまな意見に翻弄され、難航してしまうこと必至。
また、作ったはいいけれど読んでもらえず、1年後には倉庫で眠る山積みのレポートを廃棄することに・・・。
所管部門の皆様には、目的・対象・活用イメージを決めることからスタートすることをお勧めします。
①発行目的を明確にする
発行目的を明確にしておくことは、社内の関係者と連携するうえで、また、経営陣へ上申する場面でも、とても重要です。制作途中でさまざまな議論に発展したとき、着地させる指針になりますので、必ず先に議論し、合意形成(できれば役員承認を取得)しておくことをお勧めします。
②対象(ターゲット)を明確にする
近年は「マルチステークホルダー向け」のレポートが多いです。しかし本来は、対象読者に合わせて、語り口調やデザインテイスト、ひいては伝える内容も変えていく必要があります。投資家・顧客・取引先・従業員・求職者・地域社会・・・どのステークホルダーを重視するのか?社内の各部門(主にIR・サステナビリティ・広報・総務・人事・事業部門・安全・品質・法務など)におけるコミュニケーション課題を把握し、対象を絞っていくことが、「本当に伝わるレポート」につながります。
③制作後の活用イメージを明確にする
出来上がったレポートを、どのような方法で手渡すのか。またはPDFやWEBサイトをどのようにお知らせし、読んでいただくか。あらかじめ、発行時期(総会後の決算説明会、投資家面談、採用面談など)や手法(手渡し、郵送、メール、社内報など)をシミュレーションしておくことをお勧めします。
お金と手間をかけて作ったレポートを、業務計画に最大限に生かすことが非常に重要です。積極的に使用し、さまざまな立場の読者からフィードバックをもらうことで、レポートが年々レベルアップしていきます。
STEP2
社内体制づくり(事務局体制・予算確保)
レポート作成には、原稿執筆や内容確認・検証など、さまざまな部門の手助けが必要となります。事前に各部門にレポート制作関連の窓口担当を設けていただくことが、スムーズな発行へのカギとなります。
※主な関係部門:主にIR・サステナビリティ・広報・総務/人事・事業部門・安全/品質・法務など
また、レポートは毎年の継続発行が求められますので、内容のレベルやボリュームに応じた予算計上が必要です。レポートを発行している企業へのアンケート結果から、毎年、日本語・英語版あわせて1,000万円程度の制作予算を確保している企業が多いことがわかります。
※昨今、レポート発行ニーズの高まりを受けて、IR・サステナビリティの知見を持つ制作会社のキャパシティがフル状態になっています。「そんなに早くから!?」という時期から、早め早めに準備をスタートしている企業様が非常に増えていると実感しています。
STEP3
スケジュール設定
3月決算企業の場合、以下のようなスケジュールで準備で進めることが多いです。
※変則決算(2月・9月・12月)の場合は、各社の決算期に置き換えてご参照ください。
ポイントは、「企画フェーズに充分な時間を取ることが重要」ということです。
STEP4
制作会社の選定
制作会社の選定においては、前述のように、早めに確保する必要があります。
4月の新年度スタートに向けて、「年明けか、2~3月ぐらいに業者選定すれば十分かな~」と考えている企業のご担当者様、ちょっと遅いかもしれません!
パートナー選定の時期は年々早まっており、8~10月に発行した直後から、「継続」するのか「新しくコンペ」をするのか、次年度の体制確保が始まっています。3月決算で、8~9月発行を希望する場合は、遅くとも年内には制作会社を決めるつもりで動き出すことをお勧めします。
さらに、レポート制作を円滑に進めるためには、フィーリングが合う制作ディレクターと巡り合えるかどうかも非常に重要です。制作会社の評判で決めるのではなく、実際に窓口担当者に会って、コミュニケーションをしていただきたいと思います。
アンドベースは、IR・サステナビリティ・あらゆるPR分野で専門的な知見を有しています。
企業の皆さまと一緒に広報戦略を考え、
確かな企画・編集力と、きめ細かく柔軟なディレクションが強みの制作会社です。
「はじめてのレポート発行」をお考えの企業様からのお問い合わせをお待ちしております。